大人になってから矯正するのは珍しくない?海外と日本の矯正事情を解説

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News医院コラム

大人になってから矯正するのは珍しくない?海外と日本の矯正事情を解説


こんにちは!ウィズ歯科クリニック歯科医師の根本です。

「矯正治療は子供が受けるもの」という印象をお持ちの方もいるかもしれません。しかし近年は、見た目だけでなく、歯の磨きやすさや噛み合わせを整える目的で、大人になってから治療を始める患者さまが増えています。海外では成人矯正が身近な選択肢として定着している地域もあり、日本でも年齢を理由に諦める必要はありません。

大人になってから矯正するのは珍しくない


◎成人矯正を始める方は幅広い年代にいる

成人矯正とは、顎の成長がほぼ終わった後に行う矯正治療です。一般には高校生以降から成人の治療を指し、20代や30代だけでなく、40代、50代以降に相談される患者さまもいます。大人の矯正は決して特別な治療ではなく、仕事や子育てが落ち着いた時期、結婚や就職など生活の節目、歯科治療をきっかけに始めるケースも少なくありません。

矯正治療では、歯の周囲にある骨が少しずつ作り替えられる仕組みを利用して歯を動かします。この仕組みは大人にも備わっているため、年齢だけで矯正治療ができなくなるわけではありません。ただし、歯周病で歯を支える骨が減っている、重い全身疾患がある、むし歯が多いといった場合は、先に必要な治療を行います。治療が可能かどうかは年齢ではなく、歯や歯茎、骨の状態を総合的に判断することが大切です。

◎大人が矯正を考える主な理由

成人矯正の目的は、歯並びをきれいに見せることだけではありません。ガタガタ(叢生)があると歯ブラシが届きにくく、磨き残しが増えやすくなります。出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、開咬などでは、前歯で食べ物を噛みにくい、一部の歯に力が集中するといった問題が生じることがあります。歯並びと噛み合わせを整えることで、清掃しやすい環境をつくり、特定の歯にかかる負担を分散できる可能性があります。

一方で、矯正をすればむし歯や歯周病を完全に防げるわけではありません。治療中は装置の周囲に汚れが残りやすいため、丁寧な歯磨きと定期的な管理が欠かせません。また、顎関節の痛みや肩こりなどが必ず改善するとは限らず、期待できる変化には個人差があります。治療前に目的と限界を確認し、納得できる計画を立てる必要があります。

海外と日本では矯正治療への意識がどう違う?


◎海外では成人の受診が一般的な地域もある

海外では、整った歯並びが清潔感や自己管理の印象につながると考えられ、子供のうちに治療を受ける文化が根付いている地域が多いです。同時に、成人から治療を始めることも自然に受け止められています。

ただし、「海外」と一括りにはできません。公的医療制度、民間保険、所得、歯科医療へのアクセス、地域の価値観によって、矯正治療の受けやすさは大きく異なります。国ごとの矯正治療の割合を単純に比べても、調査対象や集計方法が違えば結果は変わります。そのため、海外の数字だけを見て日本が遅れている、あるいは海外では誰もが矯正をしていると判断するのは適切ではありません。

◎日本で成人矯正への関心が高まっている背景

日本では、矯正治療は子供のうちに受けるもの、装置が目立つ、費用が高いという印象が長くありました。しかし現在は、透明なマウスピース型矯正装置や、歯の色になじみやすい装置など、見た目に配慮した方法が選択肢に加わっています。インターネットやSNSを通じて治療例を目にする機会が増え、大人の矯正を身近に感じる方も増えました。

また、日本では自分の歯を長く残すことへの関心が高まり、歯科検診を受ける方も増えています。検診やむし歯治療の際に歯並びや噛み合わせの問題を指摘され、矯正相談につながることもあります。矯正治療の割合を示す国内調査は、対象年齢や「治療経験」「治療中」など定義が統一されていないものも多いため、数値を見る際には調査条件の確認が必要です。それでも、成人矯正が以前より相談しやすい治療になっていることは、日々の診療でも感じられます。

◎日本と海外に共通する注意点

どの国で治療を受ける場合でも、重要なのは装置の種類だけで選ばないことです。矯正治療では、歯の根や顎の骨の状態、歯周病の有無、顔立ちとの調和、治療後の安定性まで確認する必要があります。特にマウスピース型矯正装置は取り外しができる反面、決められた時間の装着が必要で、すべての歯並びに適しているわけではありません。

海外の安価なサービスや、対面診療が少ない矯正サービスを検討する際も注意が必要です。治療中に歯が計画どおり動かない、歯茎が下がる、噛み合わせに違和感が出るなどの変化が起こることがあります。検査、診断、経過観察、緊急時の対応、治療後の保定まで継続して管理できる歯科医院を選ぶことが大切です。

成人矯正を始める前に知っておきたいこと


◎子供の矯正との違い

成長期のお子さまの矯正では、顎の成長を利用して上下の顎のバランスを整えられる場合があります。一方、成人矯正では顎の成長がほぼ終わっているため、基本的には今ある骨格の中で歯を動かします。歯を並べるスペースが足りない場合は、歯列を広げる、歯の側面をわずかに削る、抜歯をするといった方法を検討します。骨格的なずれが大きい場合には、顎の手術を組み合わせる治療が選択肢になることもあります。

また、大人は詰め物や被せ物、失った歯、歯周病などを抱えていることがあります。矯正だけで治療計画を考えるのではなく、一般歯科、歯周病治療、補綴治療などと順序を調整しなければなりません。被せ物を作り直す予定がある場合は、先に歯を動かしてから最終的な形を整えたほうがよいケースもあります。

◎期間・費用・装置を確認する

成人矯正の期間は、部分的な移動であれば比較的短く済むことがありますが、全体の噛み合わせを整える場合は年単位になることもあります。歯の動き方、抜歯の有無、装置の使用状況、通院頻度によって期間は変わるため、広告に示された最短期間がすべての患者さまに当てはまるわけではありません。

費用についても、検査料、装置料、毎回の調整料、追加装置、治療後に歯並びを保つ保定装置など、どこまで含まれるかを確認しましょう。矯正治療は、顎の手術を伴う一部の治療などを除き、原則として自由診療です。装置の見た目や価格だけでなく、診断内容、治療中の管理、追加費用の条件まで説明を受けることが大切です。

◎治療後の保定までが矯正治療

歯を動かし終えた直後は、周囲の骨や歯茎が安定しておらず、歯が元の位置へ戻ろうとします。そのため、保定装置を使用して歯並びを安定させる期間が必要です。保定装置の使用時間や期間を守らないと、後戻りが起こる可能性が高まります。治療終了後も定期的に噛み合わせや装置の状態を確認し、むし歯や歯周病を予防することが重要です。

大人になってから矯正を検討する際は、「もう遅い」と考えるのではなく、まず現在のお口の状態を調べることから始めましょう。ウィズ歯科クリニックでは、患者さまのお悩みや生活スタイルを伺い、検査結果をもとに治療方法をご提案します。治療の利点だけでなく、期間、費用、起こり得るリスクも確認したうえで、ご自身に合う選択を考えていきましょう。

まとめ

大人の矯正は、海外だけでなく日本でも珍しいものではなく、幅広い年代の患者さまが検討しています。年齢よりも、歯や歯茎、顎の骨が治療に適した状態かどうかが重要です。

見た目だけでなく、磨きやすさや噛み合わせも含めて検査し、装置、期間、費用、治療後の保定まで十分な説明を受けてから始めましょう。

ウィズ歯科クリニックでは、歯並びや噛み合わせ、お口の状態を詳しく確認したうえで、一人ひとりに合った矯正治療をご提案しています。治療方法や期間、費用についても事前に丁寧にご説明し、ご納得いただいたうえで治療を進めていきます。

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