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子どもが口を開けて寝てる…歯並びや虫歯に影響する?

こんにちは!ウィズ歯科クリニック歯科医師の根本です。
お子さまが寝ているとき、よく口が開いていることはありませんか。子供の口呼吸は、単なる寝方の癖に見えても、口の中の乾燥を招き、むし歯や歯茎のトラブルにつながることがあります。長く続けば、舌や唇の使い方を通じて、歯並びや噛み合わせに影響する可能性もあります。今回は原因とお口への影響や対処法について解説いたします。
子どもが口を開けて寝るのはなぜ?

「子どもが口を開けて寝るのが気になる」というご相談は珍しくありません。睡眠中に口が開く背景には、鼻の通りにくさや口周りの筋肉の使い方など、さまざまな原因があります。まずは、なぜ鼻ではなく口で呼吸しているのかを考えることが大切です。
◎鼻づまりで口呼吸になっている
風邪やアレルギー性鼻炎などで鼻が詰まっていると、鼻だけでは十分に呼吸しにくくなり、自然と口が開きます。一時的な風邪であれば改善とともに鼻呼吸へ戻ることもありますが、慢性的な鼻炎や扁桃腺の腫れなどがあると、子どもの口呼吸が習慣化する場合があります。
寝ているときだけでなく、日中も口が開いている、鼻声が続く、鼻を頻繁にすすっているといった様子があれば、鼻の通りに問題がないか確認した方がよいでしょう。
◎唇を閉じにくい歯並びや口周りの状態
前歯が前方に出ている出っ歯(上顎前突)などでは、上下の唇を自然に閉じにくいことがあります。また、口周りの筋肉がうまく使えていない場合も、力を抜いたときに唇が離れやすくなります。
日中も無意識に口が開いている状態は、いわゆる「お口ぽかん」と呼ばれます。子どものお口ぽかんが続く場合、単なる癖と決めつけず、歯並びや舌の位置、鼻呼吸ができているかなどを総合的に確認することが大切です。
◎舌の位置や飲み込み方も関係する
鼻呼吸をしているとき、舌は通常、上あご側に軽く触れる位置にあります。一方、口呼吸が習慣になると、舌が低い位置に下がりやすくなることがあります。飲み込む際に舌を前へ押し出す癖が加わると、前歯やあごにかかる力のバランスが変わります。
こうした状態は一つの原因だけで起こるとは限りません。鼻づまり、歯並び、舌や唇の使い方などが重なり合っているケースもあるため、気になる場合は原因を見極めることが重要です。
◎睡眠の様子にも注意する
口を開けて寝ているお子さまでは、いびきを伴うことがあります。いびきが毎晩のように続く、途中で呼吸が止まったように見える、何度も寝返りを打つ、朝起きてもすっきりしないなどの様子があれば、お口だけの問題として考えないことが大切です。睡眠中の呼吸が妨げられている可能性もあるため、歯科だけで判断せず、小児科や耳鼻咽喉科での確認が必要になる場合があります。成長期の子供では、よく眠れているかという視点も含めて観察しましょう。
口呼吸は歯並びやむし歯にどう影響する?

口を開けて寝ているからといって、必ず歯並びが悪くなったり、むし歯になったりするわけではありません。ただし、口呼吸が長期間続くと、お口の環境や歯に加わる力に変化が生じ、いくつかの問題につながる可能性があります。
◎口呼吸と歯並びの関係
歯並びは遺伝的な要素だけで決まるものではありません。舌が内側から歯を支える力と、頬や唇が外側から加える力のバランスも、歯の位置に関係します。
口呼吸によって唇が開いた状態が続き、舌の位置も低くなると、このバランスが変化します。そのため、前歯が前に出る、上下の前歯が噛み合わず隙間ができる、歯列が狭くなってガタガタ(叢生)が生じやすくなるなど、噛み合わせへの影響が考えられます。
「口呼吸で歯並びが必ず悪くなる」という単純な関係ではありませんが、成長期のお子さまでは日常的な口の使い方が顎や歯列の発育に関係するため、長く続く口呼吸は確認しておきたいポイントです。
◎口の中が乾くとむし歯のリスクが高まる
唾液には、食べかすや細菌を洗い流したり、酸性に傾いた口の中を中和したり、歯から溶け出したミネラルを補う働きがあります。ところが、口を開けて呼吸すると口腔内が乾燥し、唾液によるこうした作用が十分に働きにくくなります。
その結果、歯の表面に汚れが残りやすくなり、むし歯のリスクを高める一因になります。「口呼吸と虫歯には関係があるの?」と疑問に思う方もいますが、直接むし歯を作るというより、乾燥によってむし歯になりやすい口内環境が生じると考えるとわかりやすいでしょう。
特に就寝中は唾液の分泌量そのものが少なくなるため、口を開けて寝る習慣があるお子さまは、寝る前の歯磨きを丁寧に行うことが大切です。
◎歯茎の腫れや口臭につながることも
口の中が乾燥すると、細菌が増えやすくなります。前歯の周囲など乾燥しやすい場所では歯垢がたまり、歯茎が赤くなったり腫れたりすることがあります。また、口臭が目立つようになる場合もあります。
朝起きたときに口が強く乾いている、口臭が気になる、前歯の歯茎が赤いといった症状が続く場合は、歯磨きだけの問題ではなく、睡眠中の口呼吸も関係していないか確認してみましょう。
子どもの口呼吸が気になるときの対処法

口呼吸への対応では、「口を閉じなさい」と繰り返し注意するだけでは十分ではありません。鼻が詰まっていて物理的に鼻呼吸が難しい場合もあるため、原因に合わせた対応が必要です。
◎まずは鼻で呼吸できる状態か確認する
風邪が治っても鼻づまりが続く、いびきが大きい、睡眠中に呼吸が止まるように見える、いつも鼻声であるといった場合は、耳鼻咽喉科への相談を検討しましょう。鼻やのどの問題がある状態で無理に口を閉じようとしても、根本的な改善にはつながりません。
特に、強いいびきや睡眠中の呼吸の停止、眠りが浅い、日中に強い眠気があるなどの症状がみられる場合には、睡眠時の呼吸に問題が隠れていることもあるため、早めの医療機関受診が大切です。
◎歯科では歯並びと口の機能を確認する
歯科医院では、歯並びや噛み合わせだけでなく、唇を自然に閉じられるか、舌がどの位置にあるか、飲み込むときに舌を前へ押し出していないかなども確認できます。
子どもの口呼吸が長く続き、出っ歯(上顎前突)や歯が重なっている歯並び、上下の前歯が噛み合わない状態などがみられる場合には、小児矯正について検討することがあります。ただし、小児矯正を始めれば口呼吸そのものが必ず治るわけではありません。鼻やのどの状態を含め、必要に応じて他の診療科と連携しながら原因に合わせて対応することが重要です。
◎日常生活でできること
お口の乾燥によるむし歯予防では、毎日の歯磨きが基本です。特に就寝前は磨き残しがないよう、年齢に応じて保護者の方が仕上げ磨きを行いましょう。フッ素配合歯磨き剤を適切に使用することも、むし歯予防に役立ちます。
また、起きているときに無理なく鼻呼吸ができているか、食事中に口を閉じて噛めているか、普段からお口ぽかんになっていないかを観察することも大切です。定期検診では、むし歯の有無だけでなく、歯茎の状態や磨き残しも確認できます。口呼吸が気になることをあらかじめ伝えておくと、適切な確認につながります。ただし、市販のテープなどで睡眠中の口を強制的に閉じる方法は、鼻呼吸が十分にできないお子さまには適さないことがあります。自己判断で行わず、原因を確認してから対応しましょう。
まとめ
子どもが口を開けて寝る背景には、鼻づまりや歯並び、舌や唇の使い方などが関係していることがあります。口呼吸が続くと、お口の中が乾燥しやすくなり、むし歯や歯茎のトラブルにつながるほか、歯並びや噛み合わせに影響する可能性もあります。
ウィズ歯科クリニックでは、歯並びや噛み合わせだけでなく、舌や唇の使い方など、お口の機能や成長も含めて確認しています。お子さまの「お口ぽかん」や口呼吸が気になる場合は、お気軽にご相談ください。必要に応じて耳鼻咽喉科への相談も検討しながら、原因に合った対応を考えていきましょう。
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